あやし腎・泌尿器クリニック

あやし腎・泌尿器クリニック

あやし腎・泌尿器クリニック

所在地:宮城県仙台市
主要用途:診療所
構造:S造
規模:地上1階
建築面積 1,149.85m2
延べ面積 993.77m2
竣工:2018年

構造設計:石山建築研究所
照明コンサルタント:梅田かおり(Lighting Design Studio LUME)
施工:ジャパンビルド
撮影:
越後谷出

仙台市西部にあるJR線の駅前に場所に建つクリニック。敷地のすぐ南側には、仙台と山形を結ぶ国道48号線がはしっており、平日休日ともにかなりの交通量がある。国道沿線の場所ということから、駅と国道の間にはロードサイド型の大型店舗が多く建っており、近年の都市部郊外における典型的な景観を呈している。
こうした場所に、比較的静謐な環境が求められる腎・泌尿器科を計画するにあたり、プライバシーを確保しつつ自然を感じられる内部空間を実現したいとの思いから設計が始まった。

このクリニックには、人工透析を行う患者が多数来訪することが想定された。人工透析は、長時間ベッドの上に横になるという姿勢を患者に強いる。透析の間中、通常患者はベッド横に備え付けられたテレビを見ていることが多いが、目が疲れたりテレビに飽きたりすることが考えられたため、天井面に自然光を導き、季節や時間の変化を感じることができるよう計画した。


直射日光の入らない北向きのハイサイド・ライトを複数、山型に立ち上げることで、横たわったベッドから空の様子や雲の様子を眺めることができる。内部に入った拡散光は、湾曲した天井部に沿い、または反射してさらにやわらかくなり、室内を照らす。スタッフスペース・ユーティリティスペースは、自然採光のとれる中庭によってゆるやかな境界を加えながら、動線を考慮したコンパクトな造りとしている。

山型のハイサイド・ライトが特徴的な外観は、遠くからでも認識できるアイコンとして機能するとともに、跳ね出したエントランスの庇が来訪者にインパクトを与える。水平性を強調する上部帯状の構造体部分からは、植物が垂れ下がり、建物がこの地域に馴染んでいくのに合わせて青々と生長していくことだろう。 


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